2004/12/ 1
2004年12月
もう12月。今年は6月から猛暑で、7月、8月と酷暑で、9月は残暑で、10月は台風で、「秋」は実質11月だけだった、、、。しかし、12月といっても暖かい。街角でクリスマスソングを聴いても、例年以上に違和感を感じてシラけてるのはボクだけではあるまい。通常なら「さあ、12月だぁ」とクリスマスの飾りをつけるところだけど、そんな気分じゃないし、無理矢理クリスマス気分を盛り上げる戦法に乗っかるのも空しい感じの2004年だ。
競馬暦的にいけば、天皇賞、菊花賞と来てジャパンカップが終わるといよいよ有馬記念に向けて「もちつき競馬」。この秋のG1は総じて不調だったが、先週のジャパンカップは3着まで狙い通りで気分良く「秋」をシメた。
秋の余韻に浸りながら、クリスマスのイルミネーションは焦らず、外の気候と相談しながら、、、だね。
2004/12/ 2
冬ソナ
Yahoo!で「ヨン様」と検索すると、ヒット数はなんと295342件にも及ぶ。今や「韓流」はとどまるところを知らない。冬のソナタを支えるのは総じて高めの年齢層で、若い世代はイマイチ関心がないようだ。その答えは単純明快で「純愛」を失った世代の「無いモノねだり」がコア。「無いモノねだり」が大きなうねりとなると経済をも動かす。
「ヨン様来日騒ぎ」の様子を「ビートルズ来日時」と重ね合わせてもっともらしく語っていたテレビがあったけど、違うと思う。ビートルズに失神したのは主に10代。ヨン様に絶叫してるのはヨン0過ぎの「純愛」に飢えたヒマとカネをそこそこ持て余したご婦人たち。通じるものは何にもナシ。共通点は「騒ぎ」というキーワードだけで、今となっては「格」が違いすぎ。
冬のソナタの原題は「冬の恋歌」。ボクも昨年末に連続放送された際「ハマって」見たけど、ラスト3回のわざとらしい「ドタバタ」に閉口。「おいおいマジかよ」そこまでするソナタってどなた?
どうでもいいけど「ヨン様ぁ〜っ」って絶叫するのはやめません?サマ〜って何よ?サマ〜って。「ポールぅ〜っ」「ベッカムぅ〜っ」「しんごぉ〜っ」でしょ、普通、、、。滑稽すぎて見ちゃいられない。
2004/12/ 3
月額3000円
先日、来日オーケストラ目白押しのことを書いたが、どれでもいいから公演のテレビ放映がないのか調べたら、BSハイビジョンに集中している。おいおい待ってくれよ、そんなもんどうやって見るんだ、、、。余りに悔しいので、この際「スカパー!」のクラシック専門チャンネルに加入した。このチャンネルでそれが見られるワケではないが、、、。
受信料は月3000円だから、他のチャンネルに比べてお高い。しかし、さすがに内容が充実していて、CDを1枚買うことを考えたら逆にいいかも知れない。有名な指揮者のリハーサル風景と本番をセットでやる番組が実にいい。「指揮者で音楽が変わる」ということをよく理解できない人が多いと思うが、オーケストラの場合、リハーサルでの指揮者の力量が「すべて」と言っていい。音楽はリハーサルで99%決まる。本番でそれを100に出来る指揮者が「並」。リハーサルで築いたお互いの関係から更にプラスのインスピレーションを生み出して「100以上」に出来る指揮者が「いい指揮者」だ。リハーサルの方が良かった、なんて論外。
在りし日の「カール・ベーム」登場。死ぬ直前、ヨロヨロ出て来て椅子に座って指揮するウィーンフィルを聴いた事がある、が、あの時には既に「終わって」たんだね。その時のチケットは?万円。今日見た1969年のモーツァルトはスゴかった。やっぱ月3000円は安いかも、、、(笑)。でも、BSハイビジョンだけっちゅーのは「差別」だぜ。
2004/12/ 4
う・わ・さ
うわさ話というのはホントにバカらしい。カミさんの美容院が歩道工事のため立ち退きになる話は先日したばかりだが、工事はさっさと進み、最後の一軒残っているのが彼女のお店。どうも巷では「ゴネて、居座っている」と噂されているらしい。さらには「ゴネたけど、裏目に出てソンしたらしい」とまで言われてしまってはその創作力の貧困さに笑ってしまう。ウチが遅れているのは契約の順番が一番最後だっただけの事。ゴネて保証金が上がるのだったらいくらでもゴネまっせ。
立ち退きの保証というのは実に身勝手で、保証金の査定は保険の査定とよく似ている。例えばクルマの場合、損害を受けたクルマが新品なら新車が保証されるが、年が経てば査定価格しか保証されない。通常どんどん価値は下がるワケで、それと同じ。例えば最初1億円で建てた家でも、何十年も経って価値が1千万しかなければそれしか保証されない。当然、移転して新しくイチから建てる費用には到底及ばない。役所の決めたルールだか何だか知らんが、杓子定規で、もっともらしい解説付き。でもちょっと待てよ。何でそんなところに歩道が要るの?って話だ。どうも今の町役場をその工事対象物に入れて、庁舎の移転費用をかすめ取る作戦の犠牲にされたとか、、、。そして新庁舎の場所は、新しい道路が通って地価の跳ね上がった地盤の弱い田んぼのど真ん中。その田んぼは何と一反5千万円(!)で買収されるとか、、、。財政難で他の町と合併すると言っておきながら、莫大な血税を投じて泥田を買収。そして、田んぼの持ち主の中に「役所のルールを逆手にとった」一連のシナリオを描いた張本人がいる、行政の要人、という事実。なんちゅー町だよ、、、。くだらんうわさ話してる場合じゃない。

2004/12/ 5
大賀ホール
昨年ソニーの会長を退いた大賀典雄氏が、退職金16億円をはたいて音楽ホールを建設し、軽井沢町に寄贈した。スゴい。今日ホールの「キー」が町に贈呈されたらしい。収容人数は800人。当然オーケストラが優に乗れるステージに残響が2秒弱という彼自身の理想を追求して設計された。軽井沢駅から5分の立地、町から提案のあった候補地から彼が選んだ場所だ。大賀氏は元は声楽家。ソニーの創業者、井深・盛田両氏に見込まれ若くして転身、ソニーに入社。広告やデザインを統括する現場で指揮をとり、社長、会長と登りつめた異色の人物。思えばボクの持っている物はほとんどがソニー。デザインの良さと独創的な技術力が好きだ。友達がソニーに入社して、実に魅力的な社内の様子を話してくれた。夢を生み出す雰囲気が満ちあふれているらしい。夢を現実にして多くの人たちをワクワクさせてくれたその報酬を更に夢に還元、、。「大賀ホール」いつか訪れてみたい。
「閑古鳥が鳴かないよう知恵を出し合っていつも満員に」彼が町に出した唯一の注文だとか。当然のことながら驚くほど安い使用料のようだが、運営する町に奥の深い課題も託された。
こっちは貧乏な田舎町。なけなしの税金を20億近くも使って、要りもしない役所を平気で作る町。、、、トホホ、マジでがっかりする。
「軽井沢大賀ホール新築工事」HPへ
2004/12/ 6
そして神戸
久しぶりに街に行った。クルマだと飲めない。当然電車。旅といやぁ朝からビールにスルメ、、、駅弁食って、ガーっと寝て、起きたら神戸。たまには街に行ってリフレッシュしなきゃサビついちまうゼ。電車乗って、歩いて、いろんなお店を片っ端からひやかして、人いっぱい見て、、、。おーっ「和民」だぁっ、てんで思わず飛び込みたくなる。ここはシーザーサラダがウマいし安い、そして生グレープフルーツハイ。横浜時代、店のスタッフとよく行った。5人で行って「シーザーサラダ5つね」店員にいつも驚かれ呆れられ笑われた。さんざん食い散らかし飲み倒して、和民なのに巨額の会計、、、(笑)。同志諸君、最近やらかしてるかい?
夜のとばりにつつまれ始めた神戸で日頃の鬱憤をはらすかの如く久々の「和民攻め」。電車乗って2時間半、ガーっと寝て、そして豊岡。
今日のホントの目的はシステムキッチンのショールーム巡りだったっけ?、、、目的はきっちり遂行、、、?(笑)。
2004/12/ 7
コニャックグラス
神戸で何気なく立ち寄った輸入食器店でコニャックグラスを買った。足の長いタイプが欲しかった。カタログを見て注文すればよいのだろうが、現物を見てピンと来ることが大切だ。コニャックとかカルバドスとかいいブランデーはまず香りを楽しんでもらいたい。ウイスキー用のテイスティングスタイルのグラスで代用していたが、グラスのフチがすぼまっていて今イチ香りが拡がらない。フチがチューリップのように少し拡がっているだけでかなり違う。そして足が長い分、意識して鼻を近づけなくても香りをより感じられる。グラスの口径と香りの感じる度合いは実に微妙なバランス関係にあり、グラスのスタイルを変えて飲んでみると驚くように味が変化するのがわかる。舌に流れ込む際の広がる度合い、勢い、面積などが微妙に作用するらしい。グラスの選択は実は重要。
お店は高級品がズラリ。思わず肩にさげていたショルダーバッグを下ろした。引っかけたら大変。バカラ、マイセン、フィッチェンロイター、リヤドロ等々、この値段は何事だ、と思う物が無造作に所狭しと陳列されている。しかも値札が全部手書きで、まるで投げ売りの「陶器市」みたい。おいおい大丈夫かよ、、、胡散臭いが、まあこの手の品物はボクには関係ない。グラスの在庫は3個だけ。箱が無く、厳重にラッピングしてくれた。が、テープで留めすぎ。あっちこっちテープを剥がすとき当のグラスを落としかけた。商品への愛情とお客様への配慮は別モノ、ってか?。なるほどね、、、。
2004/12/ 8
貯まる
グラスの過剰包装の話じゃないが、お酒を始め食材や食器、器具類、消耗品に至るまでほとんどを通販に頼るウチの店にとって、常に貯まってしまうモノが「段ボール」と「梱包材」だ。ちょっとしたモノでも段ボール箱に大量の「詰め物」が入ってくる。詰め物が新聞紙とかならまだましだが、発泡スチロール系の物やプチプチ系の物は「燃えないゴミ」としてかなりの容積となる。まあ、回収ゴミで処理可能なのでよしとして段ボールは更に厄介だ。最初の頃は貯まる一方で一時倉庫が段ボールで溢れかえっていた。最近は町の焼却場に直接持って行くことを覚え、慣れたが、ある程度貯まるまでは写真のような状態だ。
まあ現代人の生活はゴミとの戦い。ゴミの処理にお金を支払うことも常識となった。処理の仕方にも禁じ手があることも学んだ。ゴミを減らすことに真剣に知恵をしぼる時期が来てるってのにウチはこのザマだ。
2004/12/ 9
マニュアル
マニュアルに頼らなければ困ることの多い世の中ではある。ボク自身「接客業」歴は長いが、その中で自分自身の指針にもなっている忘れられない教えがある。学生時代初めてやった接客のバイトで先輩に言われた言葉だ。「ココにはマニュアルは無いよ。君自身がマニュアルだ」、、、以後様々な仕事をしてきたが、その言葉はずーっと心にある。常に、お客さんの目にどう映っているか、と我がフリを眺めるべし。他人に叱られる前に自分で自分を叱るべし。何事にも通じる基本。ファストフード店などはテーブルの拭き方からクレームの処理や笑い方まで何から何までマニュアルで決まっていた。何十人というスタッフが必要な店ならマニュアルで縛ることも必要だが、結局は「何故そうなのか」が理解できてなければ「いい仕事」とは言えない。世の中にはびこる「マニュアルを守っていれば私は悪くない」的なサービスにもうんざりしている。
接客業の致命傷は、お客さんに不満を感じさせたり、満足して頂けないことであって、上司に叱られることではない。原点は「自分がお客で店に行った時、こういう店員はイヤだな、って思う店員には絶対にならないように」だよ、とスタッフにもよく言う。
これからもこのスタンスを大切にして行きます。
2004/12/10
Wine ga Umai
店のサブタイトルが「ワインがうまい」だから、うまいワインを揃えたい。だいたいワインと聞くと「わからない」「敷居が高い」と思われているのか、「ワインが、、、」と謳っているワリには余りオーダーがこない。それはひとえに店側の営業努力が足らないワケで、より一層の努力が必要なところだ。生産国、地方、地区、ブドウの品種、生産年、格、ラベルのデザイン、とりあえず何でもいいから何か一つにこだわって攻めてみるのも一つの方法だと思う。
高いワインというのはそれなりに理由がある。フランスのワインは畑の格付けが厳しく決められていて、例えば「ロマネ・コンティ」はコート・ド・ニュイという地区のヴォーヌ・ロマネという特級畑ばかりのエリアの中の、たった1.8haの畑で厳しく管理されて作られる葡萄のみで生産される。味、香りともケタ違いに素晴らしい(らしい)が、当然年間出来るのがたった7000本程度なので超高額となる。他のワインも同じようなことで、畑の広さ、格付け、そこで収穫された葡萄がすべてなのか、でなければどの程度使われているのか、それによりランクと値段が決まる。そんなこと言ったら、安いワインは何物だと言うことになるが、高いワインの味を知らない分幅広く楽しめる。知らない方がいいこともある(笑)。
ボクが今まで飲んで「いいなぁ」と思ったワインが揃った。安くてイケるものばかり(笑)。開店の時、横浜の友人たちにプレゼントしてもらったワインラックをいつもいっぱいにしておきたい。


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