2005/10/13
お金モチの気モチ
一度も「お金持ち」になったことがないので、お金持ちの気持ちはよくわからない。世の中にはアタマのいい人がたくさんいて、「楽天」だの「ライブドア」だの「村上ファンド」だのとてつもなくお金を儲けている人たちの、企業を売ったり買ったりという話題は、毎月の電気代すら払えるかどうかハラハラしっぱなしの自転車操業の個人商店主にとっては、別の惑星の話のようだ。負け惜しみも含めて、一言でいえば、どーでもよい。
昨年からの野球界のゴタゴタは、1シーズンを終えて第2ラウンドを迎えた。せっかく「楽天」のキャップを買って応援したが、シーズン途中からの不協和音、田尾監督の一年での解任等もあり、ボク自身ファンとして1シーズン持たなかった。今度はTBS買収で、せっかく作った楽天球団は売却されるかも、と言う。ボクがたとえどんなに熱狂的なタイガースファンで、大金持ちでも「阪神タイガース」を買おうとは思わない。競走馬は欲しいと思うが、人まで買おうとは思わない。札束で他人の横っ面ひっぱたいて、望まれもしない他人の物を横取りするなんて、考えもつかないということだ。
まあ、お金持ちの気持ちは一生涯わからないと思う。それはそれで、実に情けない話ではあるが、、、(涙)。
2005/10/14
Shop Card
最近は、どこのお店でもショップカードといって、店の名刺を作る。店の住所、電話番号、地図に加えて、最近はホームページやメールのアドレスも重要な情報となってきた。佐平治の蔵では、開店からずーっと自作してきたが、パソコンでプリントしてそれをコピーして作る安っぽいもの。住所の表記変更や、香住道路、香住バイパスの開通もあり、いよいよ、最新の地図入りのものを地元の印刷屋さんに発注した。最近、豊岡や浜坂からお越し下さるお客様も多く、そちら方面で宣伝して頂くためにもきちんとしたものが必要と言うワケだ。
佐平治の蔵のロゴは、開店する遙か前、店名を思いついた時点ですぐに「字」にして見て「絵」にしてみた。絵になりそうだったから、むしろこの店名を確定した、という感じ。意外なほど短時間で出来上がったロゴ。
2005/10/15
月に憑かれたピエロ
彼との出会いは、学生時代のアルバイト先、3つ年上の先輩だった。やがて、料理好きの彼は銀座のフレンチレストランに入り、1から叩き上げて数年でセカンドまで登った。そして独立。立川で小さいながらレストランを開いた。店の名前を考える時、ボクが「ピエロリュネールってのはどお?」と提案した。「月に憑かれたピエロ」。音楽の作品名でもあるが、月に憑かれた、とは、要するに狂ってしまった、ということだ。仕事に関して、天才的な輝きを放つ彼も、ひとたびお酒を飲むと変身した。その姿がまさに「月に憑かれたピエロ」そのものだった。そんなシャレも含めての提案だった。「その名前もらった」とこちらが面食らうほど気に入ってくれて、果たして「レストラン・ピエロルネール」(リュネールは言いづらいとのことでアレンジ)が誕生した。従業員はシェフ1人だけの小さな店。ボクもヒマな時は手伝ったが、ボクの方も横浜に行くことになり、距離も出来て会えなくなった。数年後、お店で倒れて、誰にも発見されず、数日後に入院、その後は店もやめて、自宅で療養していると聞いていたが、、、。
ピエロは、今日、天に召されていった。
みーさん、向こうでは、もうあまり飲まずに、香住で作ってくれた料理を、ウチのおばあちゃんにまた食わしてやってくれ。合掌
2005/10/16
お月見
うっかりしていたが、この日記も一周年を迎えていた。昨年の誕生日にスタートしていたので、何とか一年書き続けることが出来たと言うワケだ。こんな自己満足な日記に、立ち寄って頂いている皆さん、今後もつかず離れずヨロシクです。
佐平治の蔵の天窓に、ドンピシャでお月さんが現れた。なかなか、カメラでその臨場感を伝えるのが難しいが、すっかり季節は「秋」。店の中からお月見とはオツなもんである。庭先のキンモクセイが薫るこの時期、まだ秋は始まったばかりなのに、じわじわと冬へと続く道筋を感じるのは、この土地特有の空気か、、、。その感じは、春先の沈丁花とは逆で、人の心をシブ〜くさせるよね。思えば最近はじっくりと音楽も聴いてない。秋の夜長をゆっくり感じる間もなく、カーッと寝入ってしまう自分に、軽〜くブレーキ踏んで、月を見上げて見よう。
やりかけ、やりっ放し、忘れ物、、、だらけの自分を感じる。
2005/10/17
コウノトリの郷
こうのとりの自然放鳥以来、豊岡はこうのとりウォッチャーで賑わっているらしい。県立の「コウノトリの郷公園」は山一つ丸ごと、こうのとり生育のために充てられた壮大な施設で、一昨年東京から来た友達と、初めて行ってそのスケールに驚いた。絶滅寸前だったこうのとりを、鳥が生きていける環境を取り戻すところから地道に手がけて、徐々に増やしていった関係者の努力は、先日来テレビのニュースでも大いに紹介されたのであえて説明は必要ないと思う。まあ、当然のことながらお金も相当かかっているワケだけど、地元の人たちには、依然「コウノトリにばっか税金使いやがって、、、」と冷ややかな空気があるのも事実だ。人間達が環境を壊していって、やがて鳥と共生出来なくなるまでそれが悪化した。だから「鳥と仲良く暮らせるところまで戻ろうよ、、、」というのが、ここから発信されるメッセージである。それはきっと50年、100年の単位で語られる壮大なプロジェクト。理解のない人には、その人の一生かけてもわからずじまいで終わるスパンのお話かも。
ミーハー感覚で、覗きにいったら、月曜は毎週休館らしい。遠くに見えたこうのとりはカメラに捕らえきれず、コウノトリ「ポスト」を記念撮影?
2005/10/18
ラストシーン
映画にしてもドラマにしてもラストシーンは重要だが、好きなラストシーンを挙げろといわれたらまずこのシーンを指名する。ダスティン・ホフマン主演「トッツィー」。1982年の作品だから既に20数年前か、、、。ダスティン・ホフマン扮する俳優のマイケルが、仕事欲しさに女装して女優の役を射止めたが、共演者の女性に恋してしまって歯車が狂い始めて、、、という物語。いろいろあったけど、最後の最後で共演女優に扮するジェシカ・ラングと打ち解けるのだが、その瞬間にストップモーションになりクレジットロールが流れる。その終わり方が素晴らしい。クドくなく、洒落てて、どの映画より最高に「外人ってカッコいいなぁ」とつくづく思ったラストシーンだ。日本人じゃ、こんな絵になるワケないよ、、、。
「卒業」に始まり、「クレーマー、クレーマー」「レインマン」と演技派の彼らしい素晴らしい作品ばかりだが、ボクは文句なく「トッツィー」をオススメしたい。音楽が、我らがデイヴ・グルーシンなのもポイント。
2005/10/19
1910
ささやかな「夢」と、ナンバーズ4をよく買う。最近はずーっと同じ番号を買い続けているが、今日の当選番号を見て愕然とした。、、、と言っても「大当たり」ではないので悪しからず、、、。
「1910」と言えば我が「佐平治の蔵」の電話番号ではないか、、、。以前、この番号を買っていたことがあるのだが、余りに単純で軽い数字のイメージがして、ある時やめたのだ。こういうものに「タラ」「レバ」はタブーだが、実に悔しい。もう2度とは出ないだろうな、、、。
確率的には同じではあるが、「継続はチカラ」「初志貫徹」「信じる者は救われる」「クジは買わなきゃ当たらない」等々、様々な格言を胸に、千載一遇のチャンスを逃した無念さを誤魔化す自分が、実に哀れである。
残念、、、切腹!くくく、、、。
2005/10/20
掲示板
お店でお客様に何か告知したいとき、貼り紙は「トイレ」に限る。こう言っちゃ失礼だが、例えば、いくら店の真ん前にドカンと「本日休業」と貼ってあっても、お客さんは入ってこようとされるワケで、貼り紙の効果は殆ど意味を成さないことが多い。ところが、トイレの中に貼るとよく見て頂けるようだ。まあ、トイレに入ることのなかった方には伝わらないが、新しいメニューの紹介などなら、さりげない方がイヤミでなくてよいだろう。現代人が、唯一立ち止まって何かを見る、という時間を確保できる空間がトイレであり、従って「情報発信」はトイレから、というワケだ。
チーズの手配が遅れていたが、ようやく今年も「チーズフォンデュ」を開始する運びとなった。予約でのみご用意出来るメニューなので、前日までにお電話頂きたい。横浜の「アトリエ」でも好評を頂いていたメニューであり、佐平治の蔵では4シーズン目となる。
「チーズフォンデュのススメ」、、、今年もトイレの掲示板に「さりげなく」登場、、、、。よろしく。
2005/10/21
トカゲから1年
あの強烈な台風「トカゲ」襲来から1年。水没した豊岡は、見た目にはすっかり元に戻った感じがするが、未だに仮設住宅で暮らす方々もおられる。のど元過ぎれば何とやら、、、だが、今年は台風があまり来ないので何か安心し切ってこのシーズンを過ごしている。コウノトリも飛んだし「豊岡」という街の名前が全国区になるニュースが続いている。しかし、実のところ依然大雨が降ったら無防備な街に違いはない。1周年を迎えて、昨年の水害時に水が最高水位を記録した「2.4m」の地点を示す「記念標柱」が、地元のロータリークラブの寄付で街のあちこちに立てられるというニュースが、テレビや新聞に相次いだ。おいおい、それにしても、それを見上げる関係者のこの「笑顔」は何だろう、、、。深い詮索はしないが、とても興味深い。
天災は忘れた頃にやって来る、らしい。
いくら警鐘を鳴らしても、起こってからやっと考える、という人々の歴史の繰り返しを、お天道様はあざ笑い、眺めている。その「笑顔」は、きっとそれへの挑戦状だと信じたい。
2005/10/22
ODEN
明日は、恒例の「40代ソフトボール大会」。町内の同級生会対抗のイベントだが、こんな嵐では多分中止だろう。中止の場合は屋内で「綱引き」らしいが、天候不順で厄介なのは「まかない」。お昼のご飯やビール、夜は夜で懇親会でのおつまみや料理、、、。毎回「裏方」は大変だ。我が同級会は今回「おでん」と相成った。この写真で、鍋を含めたスケールが伝わるといいが、、、、。もの凄い量だけど、調理担当とすれば、むしろ楽しい。2日かけて煮込む作戦。横浜時代、近くに「野毛おでん」という有名店があり、初めて行ったとき、おでんの鍋を前に主人らしきおじいさん(?)が、他の人に一切「おでん」を触らせないよう強烈なオーラを発していたのが、味より何より印象深かった。その主人の気持ちがよくわかる気がする。たかが玉子、たかがゴボ天ではあるが、2日も付き合っていると「我が子」のように愛おしい。一つ一つの具に「名前」でも付けたい気持ちだ。しかし、おでんほど簡単な料理もない。買ってきた具を入れるだけなら、料理と呼べるかどうかも怪しい(笑)。具がバラエティに富めば富むほど、どんどん勝手に「美味く」なってくれる。


<<前の10件  次の10件>>

バックナンバー一覧
Microsoft Internet Explorer でご覧下さい。(Windows版の場合「文字のサイズ」を「中(M)」に設定)
他のブラウザですと上手くご覧頂けないことがあります。悪しからず、、、。

Homeへ戻る