STEP 6 (7/13)

  

棟上げ開始。


暫く時間があきましたが、本日より組み立て開始です。来週月曜の棟上げ
 に向けてついに動きがありました。こうして形を見せられるとワクワクして
来ます。右の写真、例の「大黒柱」も立ち上がりました。天井高を高く、
という要望どおり一階の店舗部分の柱は、さすがに長い。月曜の棟上げの
様子はまたすぐにアップしますのでお楽しみに、、、。         

 

さて、私の生活は毎日が日曜でありまして、開店もまだ先だし何をしてい
るのか、、、?ここ数日は「アンプ製作」に没頭しておりました。お店で
使うオーディオはやはり「オレ流」でいきたいものです。実は数年前に、
ヒマを見つけて作ろうとして真空管アンプの部品を買い集めたことがあり
ました。しかし、ヒマなどなく働いていたものですから、ほったらかしに
なったままで、そっくり横浜から持ち帰っていました。真空管アンプの魅
力はまた別の機会に「熱く」語ろうと思いますが、なかなか最近はオーデ
ィオファンも少数民族化しており、秋葉原などでも有名な部品屋さんが店
を閉めたり、売場を縮小したりで寂しい限りです。真空管マニアの愛読書
に「管球王国」という季刊誌がありまして、例によりボクも愛読していま
して、これには有名な先生の製作記事が毎回載るワケですが、これが実に
楽しみなのです。たまに記事の通りに製作できるよう部品の販売もあり、
ある号に載ったアンプの、注文した部品がそっくりワンセットと、記事を
見ながら1から自分で集めた部品がかなりの数ありました。まず手始めは
セットになっている方のアンプから作って見ようと、届いたままで長らく
放っておいた箱をやっと開けたのでした。真空管以外の部品がすべて揃え
られており、わりとラクに作り上げることができました。        

 
久々に握ったハンダごてでしたが、無事完成しました。


ところで、真空管というのは、現在国内産はほとんどありません。
入手には苦労します。ロシア製、中国製、チェコ製など現役生産の
ものや、以前生産されていた頃の在庫品に頼る他ありません。品質
に定評のあるものは「ブランド」化していて、流通の具合により、
驚くような高値で売買されています。真空管はトランジスタとかIC
と違い寿命があります。今後を考えて「手持ち在庫」をしておくこと
も重要。ボクは以前こまめに買い集めた在庫はまあまあ持っています
からしばらくは安心です。でも同じ規格の真空管でもメーカーが違え
ば音も違うので、別の意味でコレクションの楽しみもあるようです。


MY真空管コレクション

6CA7(EL34)という球を重点に集めています。
右上の赤い箱はナショナルが作っていた頃の物。
当時の価格が「\1400」と印刷されているけど今では
稀少で、値段も十数倍。品質は秀逸ですが、、、。
ロシア語の箱はロシア製「スベトラーナ」こちらは
お手頃価格。内容もまあまあ。         



1台完成させると調子づき、手持ちの部品でもう一丁っ。、、がしかし
部品を調べたら、足らない物が色々、、、。アマチュア無線少年時代に
お世話になった豊岡や鳥取のパーツ屋さんはまだあるのだろうか?
健在は健在でしたが、店内は見る影もなく錆びた部品も多々あり、まと
もに揃わない。こうなったらインターネットだ。秋葉原でよく通った店
のページを見つけ、代引きで送ってもらうことに、、、。翌日には届く
手軽さには感動しました。                    

秋葉原に出かけるよりお手軽?
宅配便の便利さに拍手っ。


部品も揃い、製作開始。前作はシャーシが特注の出来合だったのでラクで
したが、今度は新品のアルミシャーシを1から加工しなければならず、電気
ドリルや金切り糸ノコ、ヤスリを使って格闘。これに丸一日費やすことに。

 
複雑な配線も2日がかりで完了。スイッチを入れ、真空管が赤くなり
さて、音が出るかどうか、、、。この瞬間は、何度やってもドキドキ。

一発OK。驚くほどの音、うーん満足だ。真空管の後ろにある3つの
箱型の物はトランス。鉄の固まりといってもよく一個につき10Kg。
だからこのアンプの総重量は30キロオーバーと言うことになります。
「アンプの良し悪しは重量で決まる」と誰かが言ったとか、、(?)。


手前ミソですが、今回作った2台とも抜群の音。予想を遙かに超えてい
て大満足。でも2台とも回路を考えたのは上杉佳郎先生。著名な評論家
である彼は自身のブランド「UESUGI」も持っており、その製品は
どれも手作業による高水準なもので価格も50〜100万と高価。  
そう考えたら、同じくらいの価値はあるんだなー。でも原価と手間賃を
思えば思わず納得。当然の音と言うべきかも、、、。うーん、素晴らし
い。早く店で鳴らしてみたい。上杉先生は神戸在住。いつの日かウチの
店に来て、その音を聴いて下さることを夢見て、、、、。       

 


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